Vintage Turkish Rugs

Turkish Rugs

floが届けるヴィンテージラグは、トルコの大地が何世紀にもわたって育んできた、豊かな手仕事の文化のなかに深く息づいています。

古くから「東西の十字路」として数々の文化や民族が交差してきたトルコでは、地域の風土や歴史に根ざした独自の織物文化が受け継がれてきました。

遠い異国の家庭や村々で、人々が日々の暮らしの祈りを込めて、一本一本の糸を丁寧に結び合わせながら織り上げたものから、交易の要所として発展した街の工房で、職人たちの高度な技術によって精緻に仕立てられたものまで。

時を経た今もなお、そこには色褪せることのない温もりと物語が宿っています。

たとえば、薔薇の街として知られるイスパルタの村々では、かつて各家庭の女性たちが手織り機に向かい、日々の暮らしに彩りを添える文様を紡ぎ出してきました。

およそ50年から70年前、当時の女性たちは日々の生活の道具として、家族の健康や幸せへの祈り、身近な草花や風景への愛着を込めて、一枚一枚を手織りしていました。

そうした地域で作られたラグは、たて糸やよこ糸にコットンが使われ、パイル(毛足)には柔らかなウールが用いられることが多く、比較的ざっくりとした荒い目の織りや、大らかなノット(結び目)が生み出す素朴で豊かな風合いが特徴です。

また、古くから交易の要所として栄えたカイセリなどでは、より緻密なノットで織られた気品のある文様や洗練された佇まいが生まれ、さらに世界的な名絨毯の産地として知られるウシャク地方では、時を経ることで一層美しさを増すダイナミックなデザインや味わい深いニュアンスカラーが育まれてきました。

産地ごとに異なる歴史や、そこに息づく手仕事の軌跡は一枚ごとに異なり、同じものは二つとありません。


時を重ねるための手仕事


長い年月を経たラグは、現代の住空間に静かに、そして美しく馴染むよう、現地でいくつかの丁寧な工程を経て生まれ変わります。

• シェービング(毛足の調整): かつて厚手でしっかりと織られた絨毯のパイルを、職人の手仕事によって絶妙な加減に刈り整えます。これにより、年月を経たような美しい「かすれ感」や独特のニュアンスが生まれ、手ざわりも軽やかで心地よいものへと変化します。

• ブリーチ(脱色加工): 元の色味を一度優しく抜くことで、空間に軽やかな抜け感を生み出したり、ヴィンテージならではの奥行きある複雑な表情を引き出します。

• オーバーダイ(染め直し): 時を経て色褪せたり、元の主張が強すぎる色合いになったベースに対し、上から新しい染料を丁寧に重ねる技法です。元の柄や織りの陰影をうっすらと残しながら、深みのあるワントーンやニュアンスカラーに整えることで、現代のインテリア空間や日本の住まいに驚くほど美しく調和する表情へ昇華させます。


一枚一枚の表情

私たちが選ぶラグは、新しいものではありません。だからこそ、その歴史の傷や掠れさえも愛おしい「そのものの個性」として受け止め、日本の住まいにどうすれば一番美しく溶け込むかを考えています。


遠い異国の地で紡がれ、大切に受け継がれてきたものづくりの記憶を途切れさせることなく、今日のライフスタイルへと丁寧に繋いでいく。


遥かなる時と海を越えて私たちの手もとにやってきたラグは、日々の暮らしの中で呼吸をし、家庭と共にさらに味わい深い表情へと育っていきます。